コペンハーゲンに山をのストーリー

「コペンハーゲンに山を」のストーリー

2011年、デンマークの首都コペンハーゲンにある老朽化したゴミ処理施設建て替えのためのコンペ結果発表会が行われた。白羽の矢が立ったのは、デンマークのスター建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG建築事務所。彼らのアイデアは飛び抜けて奇抜で、巨大なゴミ焼却発電所の屋根にスキー場を併設し、コペンハーゲンに新たなランドマークを作るというものだった。しかし、カメラは完成までの過程で、苦難の連続を目撃することになる。ゴミ焼却発電所とスキー場を、建造物としていかに共存させるのか？次々と疑問や課題が山積みとなっていくが、難題を乗り越えて2019年10月、全長450mのゲレンデでスキーが楽しめ、レストランやハイキング・ランニングコースなどが併設された“コペンヒル”が誕生。ゴミから再生可能エネルギーを生み出す最新鋭のゴミ焼却発電所として、年間3万世帯分の電力と7万2000世帯分の暖房用温水を供給する。誰も行きたがらないゴミ処理施設が、誰もが行きたがる夢の施設になったのだ。