「イニシェリン島の精霊」のストーリー

内戦に揺れる1923年のアイルランド。その沖に浮かぶイニシェリン島は、島民全員が顔見知りの平和な小島だった。この島に暮らす気のいい男パードリック(コリン・ファレル)は、長年友情を育んできたはずの友人コルム(ブレンダン・グリーソン)からある日突然、絶縁される。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからずじまい。賢明な妹シボーン(ケリー・コンドン)や風変わりな隣人ドミニク(バリー・コーガン)の力を借りて事態を好転させようとしたところ、コルムが“これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす”と恐ろしい宣言をする。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島には、死を知らせる“精霊”が降り立つという言い伝えがあった。そしてその先には、誰もが想像しなかった衝撃的な結末が待っていた……。