「アウシュヴィッツのチャンピオン」のストーリー

第2次世界大戦中の1940年。アウシュヴィッツ強制収容所に移送される人々の中に、戦前のワルシャワで“テディ”の愛称で親しまれたボクシングチャンピオン、タデウシュ・ピトロシュコスキがいた。彼には「77番」という“名”が与えられ、左腕には囚人番号の入れ墨が刻まれた。十分な寝床や食事もなく過酷な労働に従事していた彼は、ある日、司令官たちの娯楽としてリングに立たされる。次々と勝利を重ねるテディは、少年ヤネックや囚人仲間たちに、戦利品として手に入れた食料や薬を分け与えていく。