「生れながらの無宿者」のストーリー

早射ちの名手ブラッド・エリソン(ジョック・マホニー)は、東部の大金持ちジョン・フォーブスに、余命短い彼の莫大な炭鉱の権利を譲るため、30年前メキシコで消息を絶った弟エドワードを探すことを、2万ドルの礼金を条件にたのまれ、出発した。兄と同じ両面に鷲を彫った銀貨をもつことのみが手がかりである。ディアブロの町で宿屋を開いているサム・グリプトン(エドワード・C・プラット)を訪れた後、アイルランド人牧場主キング・オレイリー(ローン・グリーン)が消息を知っていると聞いたブラッドはそこに向かった。山中の湖で水浴する美女の衣服の中からネッカチーフを自分の首にまいた彼は牧場につき、オレイリーと牧童頭マイルズ(ギルバート・ローランド)に会った。2人は、エドワードは10年前に死んだという。先刻の湖の女はオレイリーの娘マリア(リンダ・クリスタル)だった。翌日マイルズが猛りたつ馬に踏み殺されようとした時ブラッドの手練の革分銅がこれを救った。彼を命の恩人として、命令に従うという牧童頭マイルズをつれて、ブラッドは奥地に向かった。メキシコ人の襲撃をうけて、傷をうけたマイルズは、この山間地でメキシコ人に慕われているホセ(エドワード・フランツ)という老人の手当てをうけた。休養する彼を残して、ブラッドと老人は捜索を続けたが、帰ってみるとマイルズの姿が消えていた。心配するブラッドは老人をオレイリー牧場にやって自分はグリプトンの宿屋に向かった。ところが意外にもマイルズの銃口がそこで彼を待っていた。彼は炭鉱の権利を狙う一味に金を貰ってエドワードさがしを妨害する男であり、ホセの老人の小屋で鷲の銀貨をみつけて彼がエドワードなのを知りこの挙にでたのだった。グリプトンにより縛られた彼は、監視のメキシコ人にホセ老人の危機を説いてグリプトンを倒し、マイルズを追った。オレイリーの牧場に行ったマイルズはブラッドが死んだと偽りホセ老人とマリアをつれ出した。直ぐ後を追ったブラッドはマイルズと撃ちあい、最後に革分銅を使って彼を倒した。捜索は終わったが、ブラッドはホセ老人の去就を彼の自由にまかせた。老人は山にかえり、ブラッドも拳銃をすてて牧場に残った。