「野球部に花束を」のストーリー

中学時代に野球部に所属していた黒田鉄平(醍醐虎汰朗)は、高校デビューしようと髪を茶色く染めて入学。バラ色の高校生活を夢見ていたのも束の間、うっかり野球部の見学に行ってしまい、新入生歓迎の儀式で早々に坊主頭に逆戻りする。強くはないものの弱小とも言えない、並の都立高校野球部であるが、練習以前に、グラウンド整備や白線引きにすら怒鳴られる日々。同級生に一目惚れしたところ、実は彼女は先輩の妹であり、手を出すなんてことは許されない。そして野球部のヒエラルキーの頂点には、どう見ても堅気に見えない見た目とヤバい言動で三年生をも震え上がらせる鬼監督・原田(高嶋政宏)が君臨していた。黒田ら一年生は助け合ったりいがみ合ったりしながらも生き延びていくうちに、恐れていたはずの“伝統”に自分たちも染まっていき……。