「fOUL」のストーリー

90年代初頭にUSパンク/ハードコア直系のサウンドで日本の音楽シーンに新境地を切り開いたバンドであるBEYONDSの谷口健(Vo./G.)と大地大介(D.)が、札幌ハードコア出身の平松学(B.)を誘い、1994年に結成したバンド、fOUL(ファウル)。アメリカン・ハードコア/パンクと日本独特のメロディや語彙を融合し、どこにも存在しない音楽性を有し、eastern youthや bloodthirsty butchersとのライヴ活動や音源発売、『砂上の楼閣』と題された自主企画ライヴを計34回にわたって主催するほか、サンフランシスコ、バンクーバー、ロサンゼルスでの海外レコーディングも行った。彼らのサウンドはアンダーグラウンドで絶大な影響を及ぼし、海外レコーディングではフランク・ザッパやエルトン・ジョン、U2 やモリッシーを手掛けるエンジニア兼プロデューサーのジョー・チカレリがプロデュースを買って出た。しかし、4枚目のフルアルバム発表後の2005年、fOULは突如休憩を表明する。以後16年が経過したが、バンドは蘇生することなく現在に至っている。本作は各所に散らばっていたアーカイヴ素材を発掘、ライヴ映像を中心に、バンドと音楽のみが存在する映画としてまとめ上げた。

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