「祈り 幻に長崎を想う刻」のストーリー

1945年8月9日11時2分、広島に次いで原爆が長崎市に投下され、人口24万人のうち約7万4千人が一瞬にして命を奪われた。東洋一の大聖堂とうたわれた浦上天主堂も被曝、外壁の一部を残して崩壊してしまう……。12年後の1957年。長崎にはまだ戦争の爪痕が色濃く残っていた。そんなある日、焼け落ちた浦上天主堂跡から、被曝したマリア像を人知れず運び出そうとする一味の姿があった。首謀者はカトリック信徒のふたりの女、鹿(高島礼子)と忍(黒谷友香)。彼女たちは、なぜマリア像を盗み出さねばならなかったのか……。