「アジアの天使」のストーリー

病気で妻が亡くなり、8歳のひとり息子・学を持つ青木剛(池松壮亮)は、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)が住むソウルへ、日本から逃げるように渡っていく。兄からは韓国で仕事があると聞いていたが、兄はその日暮らしの貧しい生活を送っており、想像とは異なっていた。剛はほとんど韓国語も話せないまま、怪しい化粧品の輸入販売を手伝うことになる。一方、チェ・ソル(チェ・ヒソ)はソウルでタレント活動を行っているものの、市場のステージで誰も聞いていない歌を歌う仕事しかない。所属事務所の社長と関係を持ちながら、自分の歌を歌えない環境やうまくいかない兄や妹との関係に悩んでいた。事業に失敗した青木と兄、学たちと、資本主義社会に弾かれたソルと兄、妹たちというどん底に落ちた日韓2つの家族は、やがて共に運命を歩んでいく。