「美しき生涯」のストーリー

1878年、19歳のエラ・ビショップはミッドウェイスタン大学の第1期生として入学した。彼女の男友達のサムはエラを恋していたが、将来教師で身を立てるつもりのエラはいつも申込みを拒みつづけていた。卒業したエラは直ちに母校の英文学講師に任命された。彼女はコーコラン総長や学校の職員クリスを始め、すべての人から愛された。この頃エラは、町へ来た弁護士デルに恋をしてサムを失望させたが、従妹のエミーがこの男を奪ってしまった。しかしエミーは捨てられ、ホープという女の子を産んだ。エラはホープを引取って育てることにした。サムの求婚は更につづいたが相変らずエラは断りを繰返した。エラはまた、大学へ新任して来たジョン・スティーブンス教授と愛し合ったが、彼の妻が離婚を承諾しないため、二人は別れなければならなかった。ホープはすでに一人前の女に成長し、エラは昔の結婚衣裳を彼女に与えて、その人生の門出を祝った。そして、更に第1次大戦中生れたホープの子グレッチェンが大学に入るようになるくらいの年月が経ってエラはすでに72歳を迎えた。大学開校51周年祭の夜、退職の勧告を受けたエラは、始めてその祭りの催しが自分のために開かれたものであることを知った。数多くの教え子にとりまかれ、あまりの感動にエラはこの一夜で命の火を燃しつくした。家に運ばれて死の近付くのを待ちながら、彼女はサムこそ本当に自分の恋人であることを確かめたのだった。