「海獣の子供」のストーリー

中学生の琉花(声:芦田愛菜)は、自分の気持ちを言葉で表すのが苦手だった。夏休み初日、部活でチームメイトと問題を起こしてしまい、母親(声:蒼井優)と距離を置く彼女は、夏の間の居場所を失う。そこで父(声:稲垣吾郎)が働く水族館に向かい両親との思い出の詰まった大水槽に佇んでいたところ、魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年・海(声:石橋陽彩)とその兄の空(声:浦上晟周)と出会う。二人はジュゴンに育てられ、海は明るく純真無垢、空は何もかも見透かしているような怖さを秘めていた。彼らに導かれるように琉花は見たことのない不思議な世界に触れていく。一方、三人の出会いをきっかけに地球上では様々な現象が発生。夜空から流星が海へ堕ち、海のすべての生き物が日本に集い始める。そして巨大なザトウクジラが“ソング”とともに海の生き物たちに祭りの“本番”が近いことを伝えていく。海と空が超常現象と関係していることを知って二人を利用しようとする者が現れ、海洋学者のジム(声:田中泯)やアングラード(声:森崎ウィン)はそんな二人を守ろうとし、それぞれの思惑が交錯する。