「パラレルワールド・シアター」のストーリー

30歳を目前に控えた佐々木(須田暁)は、自身が主宰する小劇団クオンタムフィジックスを立て直すため、数年ぶりに大きな公演を打つことにする。その内容は、パラレルワールドを行き来する時間旅行者たちが破滅していく悲しい運命を描くもの。しかし旗揚げから一緒に活動してきた看板女優の中川(空美)は今や就職しており、他の現役メンバーや元劇団員もそれぞれに事情を抱えていた。商業現場との板挟みやアルバイトとの両立、劇団運営のスタンス、さらには人には言えない恋愛関係など、現実と直面。そうした現実と舞台の内容とが交差していく。