「嘘も亦良し」のストーリー

レスター・クローブは空想に浸ってはととつもない大ほらを吹いていつもバーンフィールドの町の人々を騒がしていた。遂にはある日町へ乗り込んで堰が破れたと怒鳴り回って町の人々の膽玉をでんぐり返らした。人々は彼を極悪の嘘つきとしてある有名な心理治療術の大家の元へ送ってその習癖を矯正せしめようとした。その後完全に癒って町へ帰った彼は今度はあまりに真実を言い過ぎるようになって売手買手の相競う馬市やそのほかの取り引きを滅茶苦茶にするし、雑貨屋に雇われればその店の取引品の相場を偽りなく公表して主人の商売をぶち壊すし、人々は今度は馬鹿正直のレスターの始末に弱った。しかしやがてレスターにも恋ができた。人々はレスターが恋の焔に狂って、また元のようなでたらめでも言い始めるだろう、やれやれと妙な安堵の胸を撫でおろしたという。

今日は映画何の日?

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