「桃色の曲者」のストーリー

ジェルメーン・モーリスは醜い乙女だったが彼女の主人室内装飾家のジェラルド・グレイに人知れず愛の炎を燃やしていた。そしてジェラルドが百万長者トーマス・ヘントンの妻クレーアと道ならぬ恋の快楽に耽ろうとしているのを非常に心配していた。クレーアは夫トーマスに悟られはせぬかと惧れつつもジェラルドをヨット旅行に案内した。ジェラルドに親友バニー・ウェストは踊女のシューシューをジェラルドの婚約者に仕立てて伴うことを発案したが彼女の恋人スミスが反対した。ジェラルドを護り度い一心からジェルメーンはシューシューの代わりになると申し出て、飾り立てて来ると見違える様な美人になった。ヨットの出帆間際にシューシューも到着した。フロリダに着くとジェルメーンは衆目を一身に集めた。そのためクレーアはジェラルドと口論した。自然フェントンの名前も出ればフェントンは妻を離別せねばならぬと思った。ある夜ジェルメーンは拾ったパイプを返しにジェラルドの部屋に行き、帰って来たジェラルドに求婚された。2人が抱擁しているのを見たクレーアは嫉妬の余り、夫に自分とジェラルドの仲をぶちまけて離婚を要求した。フェントンはクレーアよりも美しいジェルメーンを新妻にせんと口説きにかかったが一図にジェラルドを想う彼女は手厳しい肘鉄砲を食わせ立ち去ろうとした。シューシューを取り返しに来たスミスは替え玉のジェルメーンがずっとよいと怪しからぬ振る舞いをしてジェラルドに懲らされた。ニューヨークに帰ってからジェラルドはフェントン夫妻の仲を調停しジェルメーンと結婚した。