「ウタモノガタリ CINEMA FIGHTERS project」のストーリー

「カナリア」牧場で牛の世話をする髙橋巌(塚本晋也)と亮(TAKAHIRO)。亮はお産が近づく牝牛を見つめる楓(夏帆)に声をかけようとするが、諦める。その後、亮のとった行動が原因で巌と衝突。感情のはけ口を見つけられないまま街を彷徨った亮は、牧場に戻るとハンマーを手に牝牛の前に近づき……。「ファンキー」2041年。東京の片隅に現れたダンスをはじめる謎のファンキー集団。一方、純司の兄貴と呼ばれるリーダーの男はふさぎ込んでいた。子どもの頃から、亡くなった母親に会いたいと願い続けてきた彼だったが、30回目の命日の日、仲間たちが純司のためにある行動をはじめ奇跡が起こる。「アエイオウ」世界大戦の兆しが広がる中、孤独な自衛隊員・安住ひかるに特命任務がくだる。開戦を阻止するため将補、山崎と共に最果ての地に向かったひかるは、鍵を握る聖地である美しい浜にぽつりとそびえる見張り台に立つ。海を眺める彼女の脳裏には、かつての恋人・知和の姿が浮かんでいた。やがてひかるの前に現れた老婆の言葉から、ある真実が打ち寄せてくる。「Kuu」激しい流れの川がある深い谷で、何かから逃げるように彷徨うアン。対岸にいた人に助けを求めようとするが、ふと、自分とは違う人々ではないかと思い始める。対岸にいるハナとテンは身体を使いアンとのコミュニケーションを図る。アンやハナ、テンは、全身全霊をかけ相手を理解しようとしていく。「Our Birthday」アメリカ留学時代の友人と起業した若き社長・戸倉奏は、同じ誕生日のパティシエ・梨香に運命を感じ、惹かれ合う。誕生日に結婚の約束を交わしたものの、突如梨香は離れていく。奏は失意の日々を過ごし、迎えた次の年の誕生日。全ての誘いを断り帰宅すると、部屋にはキャンドルに照らされた梨香がいた。奏は永遠の愛を誓うが……。「幻光の果て」漁師のヨシヤのもとで未経験ながら働くことになった花田。突然サメを目撃したと船を走らせるヨシヤを不審に思い本当にサメはいたか聞くが、取り付く島もない様子。それから数日後、漁師仲間のカオルに誘われクジラを見に行く最中にも、サメを目撃したヨシヤは戸惑う花田とカオルをよそに魚影を追い続ける。