「浮かれ姫君」のストーリー

ルイ王朝華やかなりし時代のパリ、公爵令嬢マリイ姫は伯父のすすめる政策結婚の相手スペインの大公爵ドン・カルロスを嫌い、卑女マリエッタがカスケット・ガール( 北米ルイジアナ州のフランス植民地の男子と結婚すべく国家の補助を受けて移住する娘子軍) の1人として渡米するのを幸い、彼女のに代わり自らマリエッタに扮して船出してしまった。無事航海を終えて明日は大陸へ着くと言う晩、不幸一行は海賊に襲われ、カスケット・ガール一行も囚われて陸地へ連れられたが、ウォーリントン大尉に率いられる傭兵の一隊は幸い賊と巡り合い、賊を討伐して無事女どもをニュウ・オーリンズへ連れて帰った。植民地監督ダナールは一行を歓迎し、土地の男子は我こそ良き妻を獲んものと、ひしめき騒いだがマリエッタだけは結婚を拒み自分は密航して来たのだと称して一行に分かれ、その美声を頼りに操り人形小屋に雇われる事になった。ウォーリントン大尉は一行を救った時からマリエッタを憎からず思っていたので、種種と彼女の世話をやいたが、マリエッタは表面あくまで冷静を装っていた。間もなく本国から伯父公爵とドン・カルロスが早船で彼女の後を追って来てマリエッタの正体は発覚し、監督邸に捕らえられ、本国へ連れ戻される事になった。出帆の前晩、監督邸では彼女の為に大夜会が催された。そこへ案内もなく乗り込んだのはウォーリントン大尉だった。既に恋に陥っていたウォーリントンとマリエッタはお互いに胸の中を歌に託して歌い、警戒を破って首尾よく監督邸を抜け出した。