「闇金ドッグス5」のストーリー

女性債務者から絶大の信頼を得ているラストファイナンスの須藤司(青木玄徳)は、かつて、街金から金を騙し取るために結婚・離婚を繰り返し、戸籍上の名字を忘れてしまっていた。そんなある日、銀行系のローン会社から電話が入り、“あなたの奥様が借金をして、飛んだ。夫である貴方には支払いの義務がある”と告げられる。困り果てた司だったが、そんなことはお構いなしに、社長の安藤忠臣(山田裕貴)から新規の客をあてがわれる。その客とは、大手電機メーカーの下請け会社でエアコンの設置業者の契約社員として働く沼岸光夫(菅原大吉)。ブラック企業では人間扱いされず、冷遇される中、必死にしがみついていた。それはひとえに、認知症を患っている母のため。だが、薄給で生活費もままならず、致し方なくラストファイナンスを利用していた。沼岸を取り巻く状況は悪化の一途を辿り、理不尽な理由で急に解雇されてしまう。困った沼岸は、生活保護の申請をしたものの、断られてしまい、無職になったため、司から追加融資も受けられずにいた。そんな沼岸の前に、NPO法人で貧困ビジネスを営む五条礼(荒木宏文)が現れ、申請が通った生活保護費を不正に搾取されてしまう。母の病気も進行が速くなり、生活は困窮。藁をも掴む思いで、沼岸は再びラストファイナンスを訪れる……。