「田沼旅館の奇跡」のストーリー

寂れた温泉街にひっそり佇む田沼旅館は、今年で創業100周年。旅行雑誌のライター、西川奈緒(夏菜)は、以前取材で訪れたこの旅館に再び活気を取り戻そうと、張り切ってやって来る。その日の宿泊客は他に、膨らんだ会社の借金を自分の生命保険で返済しようと、“人生最後の日”を決意した会社社長・松平仁(長谷川忍)、 元妻の再婚で“親子最後”の旅行に来た岡野達彦(バッファロー吾郎A)と息子の陸(鈴木知憲)、離婚を考えて最後の旅行に訪れた秦祐次(岩崎う大)と佐和(四元奈生美)の夫婦、小説家を装って半年間宿泊を続け、時効まであと1日となった“犯罪者最後”の日を過ごす小倉五郎(じろう)。様々な最後の日を迎えようとする宿泊客たちは、田沼旅館のお抱えマジシャン・ミラクル太一(今野浩喜)の“最後のショー”を見ながら夕食を取っていた。実は、田沼旅館も今日が“営業最後”の日。オーナー兼支配人の田沼茂樹(角田晃広)と妻・加恵(遠藤久美子)の努力の甲斐なく、資金難を理由に閉館が決まっていたのだ。だが、茂樹の父で先代支配人の紋吉は、ある男の再訪を待っていた。その男とは、超有名演歌歌手の栗林倫太郎(ロバート秋山)。10年前は金も住む場所もないミュージシャンだった彼を、無料で宿泊させた上に、ギャラまで払ったのだ。その時、彼が口にした“ビッグになって、10倍、100倍にして返します!”という言葉を忘れず、10年間待ち続けていた。その頃、大浴場の前では祐次と佐和が卓球台でラリーを続けていた。それが延々続いていることに気付いた奈緒は、“世界記録を生み出した旅館として有名になるかも!”と興奮。松平も“会社を救うかも”と、その模様を全世界に配信スタート。都内の喫茶店では、キング・オブ・コントのためのネタ作りをしていた漫才師・バイきんぐがその配信に釘付けになっていた。世界記録更新まであと4時間。田沼旅館に奇跡は舞い降りるのか!?

今日は映画何の日?

注目記事