「インディアン征路」のストーリー

南北戦争の後、北軍大尉であったジョン・ヴィカース(エドモンド・オブライエン)は、彼の許婚を殺した3人組の銀行強盗を尋ねて西部へやってきた。数年かかってやっとその1人を倒したのち、残りの2人がフォート・リンカーンの第七騎兵隊に入隊していることをつきとめ、彼もまた一兵卒として入隊することにした。途中、彼は酔っぱらいにつきまとわれている娘を助けたが、彼女は第七騎兵隊の酒保の主人クェイド(ディーン・ジャガー)の1人娘モリー(ポリー・バーゲン)であった。ヴィカースが配属されたのはオハラ軍曹(フォレスト・タッカー)の分隊で、軍曹は彼を嫌って酷い軍務を強いるのであった。クェイドとオハラは、実はヴィカースの目指す仇だったのだが、彼は無論それに気付かなかった。舞踏会の夜、モリーが他の兵隊を尻目にもっぱらヴィカースと踊っていた時、インディアンに幌馬車隊が襲われたというニュースが入り、オハラの分隊も出動した。騎兵隊は敵軍に包囲され、オハラとヴィカースが斥候に出された。ヴィカースは、オハラが彼を殺そうとしたことから、はじめて仇ということを知った。大任を果たしたヴィカースは、元北軍のカスター将軍の口添えで曹長に昇進、身の危険を感じたオハラは隊を脱走した。ためにヴィカースの入隊の目的も知れ渡り、彼は幌馬車護衛隊長にまわされてしまった。ある日、幌馬車隊がインディアン地帯を進んでいた時、ヴィカースを逃れるため隊を逃げたクェイド父娘が、一行の中に逃げ込んできた。彼がここにいるとは知らなかったのである。やがて一行中の1人がインディアンの子供を殺したことから、インディアンは幌馬車隊を囲み、ヴィカース、モリー、クェイドを捕虜にして他の白人は惨殺された。集落に連れて来られた3人は、先に捕らえられていたオハラと共に1人ずつ処刑されることになったが、オハラは犠牲となって脱走し、ために3人は命からがら逃亡することができた。のち、クェイドはカスター将軍と共に対インディアン戦に散り、ヴィカースは中尉となってモリーとたのしい家庭を築いた。