「命知らずの男」のストーリー

南北戦争も終りに近い1863年、カンサス州ローレンスに乗り込んだ侠盗ジェシイ・ジェイムス(オーディ・マーフィ)は、南軍ゲリラ、カントリル(ブライアン・ドンレヴイ)の部隊に参加すべく、キット・ダルトン(トニー・カーティス)、兄フランク(リチャード・ロング)やヤンガー兄弟と旅を続けていたのだった。彼らをカントリルのスパイと怪しんだ民衆は私刑にしようとしたが、駐屯騎兵隊の隊長に救われ一行は町を出た。途中、馬車の暴走で危険に瀕したカントリルの娘ケイト(マーゲリット・チャップマン)を助けたが、彼女はゲリラ隊のキャンプで下働きをしている身。ゲリラ隊はカンサス襲撃隊と名乗っていた。隊長カントリルはジェシイの態度を好意で迎え入れたが副隊長ビル・アンダースンは何故か彼を嫌う。ビルの腹心テイトはナイフで決闘を挑むが、凱歌はジェシイに上り、カントリルはビルの反対を押し切って副隊長に任命。だがやがてジェシイはビル一味の暴虐に兄フランク同様、疑念を抱き始める。ケイトはジェシイに好意を寄せるようになり、襲撃隊の無法者化を憂えて、一緒に逃げてと頼むが、彼は襲撃の際危ない処を救われたことから一層カントリルに心惹かれる。ゲリラ隊は最大の目的地ローレンスに侵入。掠奪の際、捕虜になった騎兵隊長を虐殺しようとするビルをジェシイは素早く射殺した。程なく南北戦は終り襲撃隊は四散。本拠を北軍騎兵隊に攻撃されたカントリルは両眼を失う。ジェシイは盲目の彼とケイトを守り逃亡の旅を続ける中、一軒家に潜んだ処を騎兵隊に包囲された。だがその隊長はかつてジェシイが救った大尉。あくまで踏み留まろうとするジェシイを戸外へ出したカントリルは、騎兵隊の銃火の前に壮烈な最後を遂げた。年上のケイトは若いジェシイについて行けぬことを悟り、別れを申し出た。平原の彼方に去る一行を、ケイトは一人淋しく見送るのだった。