「愛に飢えて」のストーリー

コーラス・ガールとして志すジョウン・ロビンスンは両親の許に帰ってきた。父親はすでに30年間というもを出版会社で働いているのであるが未だに暮しが楽でない。そしてこの家にはロビンスンと同じ会社で働いているトム・ハーヴェイと金持ちを探しているマミー・ポッツが間借りをしていた。ジョウンはトムが折にふれては書き上げる愛に飢えた人々に与える忠言めいたアーティクルを読んでから彼に次第に興味を覚えるようになった。しかしトムは金持ちと結婚して貧乏暮しを避けるように忠告しようと思い立った。この考えはジョウンの母親の喜ばないところであったが父親は我が意を得た事だと思った。で、トムはロニー・ヴァン・フックという男をジョウンに商会した。このロニーはジョウンにとって絶好の機会を提供すべく思われたが、彼女は気が進まない様に見えた。そして彼女は自然、ロニーをトムと比較して考えるのであった。その間にジョウンの母親はトムの引っ込み思案に業を煮やして一日トムに古い家伝来のトランクを開いてその内を見せた。その内には彼女が夫の少ない給料の中から貯蓄し得た莫大な金額が収められていた。そして彼女はトムを励ました。この言葉に励まされたトムは、その夜、ジョウンがロニー訪問の帰りを擁して婚約の指輪を渡そうとした。がジョウンがすでに立派な指輪をはめているのを見て気後れがした。しかし彼は勇気を振るってその指輪を抜き取って窓外に投げ棄て自分の唯美和を彼女の指に辷り込ませた。が、ジョウンがはめていた指輪は、ただ、トムを発憤させるための擬い物にしか過ぎなかったのである。で、トムとジョウンとは初めて結ばれた。