「五つ児王国」のストーリー

カナダの「五つ児」は本年4歳になった。育ての親である田舎医師のルークも、今では世話をした赤ん坊の数が3000名に昇り、これを機会に甥のトニイに医院を譲って第一線から退こうという希望を持っている。多年忠実に勤めている看護婦のカザリン・ケネディーも、隠退こそ最良の途であると信じ、全国に散在する3000の赤ん坊にルーク医師の慰安会を開催するから、万障繰り合せの上御出席を乞うと招待状を送った。その3000名の中には、知事になっている者もあれば映画スターもあり、ありとあらゆる階級の人々を網羅し、前科者さえ含まれている。いよいよ会の当日になった。「五つ児」は無論のこと、カナダの総督や知事など数千名の紳士淑女が出席し、会は盛会裡に行われたが、中でも「五つ児」の余興は白眉であった。この慰安会があったため、ルーク医師の甥トニイと看護婦のメリイとの間に恋が成立し、結婚してめでたくルーク医師の後を継ぐことになった。人気者の警官オグデンは大会中、世の中の多忙を一人で背負ったようにてんてこ舞いの形であった。こうしてルーク医師は第一線から退いたとは言え彼の名は「五つ児」の成長と共にいつまでも世界の人々の口にのぼることであろう。

今日は映画何の日?

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