「ピンク・フラミンゴ」のストーリー

体重300ポンドの巨女ディヴァイン(ディヴァイン)はメリーランド州ボルチモア市の郊外でトレーラーを根城に生活している。彼女には血のつながりのない奇妙な家族がいて、タマゴしか食べないエディおばあちゃん(エディス・マッセイ)、ニワトリを間にはさまなければセックスできない息子クラッカー(ダニー・ミルス)、エディにタマゴの話をしてやるかわいいコットン(メリー・ヴィヴィアン・ピアス)などで、世間では、ディヴァイン一家と呼んでいる。一方、都市に住むレイモンド(デイヴィッド・ロチャリー)とコニー(ミンク・ストール)のマーブル兄妹は、自分たちこそ“世界中で一番卑しい人間”だと信じているので、卑しさで有名なディヴァインをねたんでいた。マーブル兄妹は、ポルノグラフィーに投資し、小学校ではヘロインを売り、公園で若い女性にハレンチ行為をし、誘拐しては、執事のチャニング(チャニング・ウィルロイ)を使って妊娠させ、生まれた赤ん坊を売っていた。自分たちのやっていることに比べれば、ディヴァインは、単なる売春婦である。その名誉を得ようと、マーブル兄妹はクッキー(クッキー・マーラー)を仲間に入れ、クラッカーの相手をさせた。クッキーは、ディヴァインがバースディー・パーティを開くことを聞き出しマーブル兄妹に報告する。兄妹はパーティのことを警察に通報した。だがディヴァインは警察を待ち伏せし、到着と同時に、客のえじきにした。さらにクラッカーを連れてマーブル家に乗り込んだディヴァインは、家先にツバを吐きかけ、なめまわし、戸棚の中で見つけたチャニングを捕え、地下室に閉じ込めた妊婦達の中に放り込んだ。妊婦たちはチャニングを去勢した。ディヴァインとクラッカーが家に戻ると、トレーラーは、マーブル兄妹によって焼きつくされていた。腹をたてたディヴァインは2人を捕え、縛り上げ、タールを塗り、羽でおおいつくした。その姿を<タットラー><コンフィデンシャル><ミッドナイト>などの記者の前にさらし、ディヴァインは自分の勝利を誇示した。彼女は、クラッカー、コットンを連れてアイダホ州のボイシーに行くことにした。さらに、犬の糞を食べ、「世界中で一番卑しい人間」であることを証明してみせるのだった。