「ビリー・バスゲイト」のストーリー

アメリカに不況の嵐が吹き荒れる1935年。ニューヨークの暗黒街に君臨するキャングのボス、ダッチ・シュルツ(ダスティン・ホフマン)は、彼と同じイースト・ブロンクス出身の青年ビリー(ローレン・ディーン)に声をかける。血気盛んなビリーは、機転を効かせ子分になり、やがて側近に成り上がっていった。ビリーにとって羽振りのいいダッチは成功の象徴であり、ダッチの片腕で命知らずの殺し屋ボー・ワインバーグ(ブルース・ウィリス)が美女をはべらせ輝きを放つ姿は憧れであった。だが、あるときボーの裏切りが発覚、ダッチは親友でもあったボーをボーの恋人ドリュー・プレストン(ニコール・キッドマン)の目の前で冷酷に始末する。それはビリーにとって、成功への道と信じていたギャングの世界が、実は裏切りと殺しの横行する恐ろしい世界であると思い知る出来事だった。ダッチはビリーに、ボー殺しの秘密を知るドリューの監視を命ずる。知的で妖艶な人妻ドリューとビリーは、次第に愛を感じ始めていた。その頃ダッチは隆盛の頂点から一転、窮地に立たされる。禁酒法廃止後、当局はギャングの一掃に乗り出し、ダッチを脱税容疑で告発した。ダッチの参謀オットー・バーマン(スティーヴン・ヒル)は陪審員の心証をよくするため、ダッチの悪行が知られていない北部の田舎町で裁判を開くよう画策し、金にあかせて慈善事業を重ね善人の印象をアピール。ドリューの存在をマスコミから隠すため、ビリー同行でサラトガに行かせる。束の間の安らぎに愛を確かめあう2人だったが、ドリューをも消そうとするダッチの企みに気づいたビリーは、彼女を夫の元へ帰した。一方、ダッチは、裏工作で勝訴したものの更に州から訴えられ、ギャング仲間の裏切りで手も足も出なくなり、無謀な計画をわめき散らしていた。かつて栄光を恣にした男の哀れな姿を目の当たりにしたビリーは、ようやく真の大人の男への道を歩き始めた。

今日は映画何の日?

注目記事