「バック・イン・ザ・USSR」のストーリー

ソ連のとある聖堂から、14世紀の秘宝である黒い聖母像のイコンが発見された。神父がそれを美術修復協会に預けようとするが、途中で何者かに奪われてしまう。同じ頃、モスクワのホテルで外国人ビジネスマン、スタイナーとベッドをともにしていたロシア人の娘レナ(ナタリア・ネゴーダ)は些細なことから口論をし、部屋を追い出された腹いせに彼のバッグを奪って逃げる。ホテルのロビーで、コンセルジュにバッグのことを訊問されたレナに助け船を出したのは卒業旅行中のアメリカ人大学生アーチャー(フランク・ウェイリー)だった。一目で彼女に惹かれたアーチャーはレナのあとを追い、彼女と意気投合する。ホテルに戻ると神父がロビーで彼を待っており、秘宝のイコンが奪われたこと、そしてそれがレナの奪った鞄に入っていることを告げる。彼はイコンを神父に戻すことを約束し、レナから鞄を取り戻すが、帰り道に暴漢に襲われ鞄を奪われてしまう。翌朝路上で目を覚ますと、警官と称する男クリロフ(ロマン・ポランスキー)にイコンが戻らないと監獄行きだと、脅される。アメリカ大使に助けを求めに行くが助手のクラウディア(デイ・ヤング)に話を信じてもらえず、アーチャーは逃げ廻るハメになるがクリロフに捕まってしまう。実はクリロフの正体は密輸業者で、イコンを狙っていたのだ。その間にスタイナーと神父が殺される。イコンを奪ったのは修復協会の内部の人間だった。そこからイコンを奪い返したクリロフは、彼とグルだったクラウディアとともに国外逃亡をはかる。真相をつきとめたアーチャーとレナは警察と協力して、2人を空港で逮捕するのだった。