「ノーマ・レイ」のストーリー

アメリカ南部の町O・P・ヘンリー紡績工場に、女工として働いているノーマ・レイ(サリー・フィールド)は、2児の母である。1人は、ノーマが学校を出てすぐ結婚し、その後酒場の喧嘩で殺された最初の夫との間の児であり、もう1人はその後に生んだ父なし児である。無知な女ノーマは、先夫を失ってから、とかく素行がおさまらなかった。ノーマの父バーノン(パット・ヒングル)と母リオナ(バーバラ・バクスレイ)も、ノーマと同じ紡績工場で働いているが、この工場には組合もなく、工員たちはコキ使われ、搾取されるままになっているため、年老いた2人は疲れきっていた。ある日、この町にニューヨークからルーベン(ロン・リーブマン)という男がやって来た。彼はユダヤ系で、ニューヨークに本部をもつアメリカ紡績工員労働組合に所属しており、この町の工場に組合を組織するために派遣されて来たのであった。ノーマがルーベンと出会ったのは、彼女が逢引きしていた男と喧嘩して殴られたモテルであった。モテルに本拠を構えたルーベンは、毎朝出勤して来る工員にビラを配布しながら彼らが工場から不当な待遇を受けていることを知らせ、組合を組織することを勧誘した。ルーベンとの親しみが増すにつれ、無知なノーマにも労働者としての意識が目ざめ、狼狽した工場側は、彼女を買収する手をうった。やがて、ノーマの前に、ソニー(ボー・ブリッジス)という男が現れ、彼女に結婚を申し込み、2人は結ばれることになった。ノーマはルーベンに積極的に協力し、町の教会に工員たちを集めたり、自宅で集会を開いたりした。やがて、ノーマは正式にユニオンに加盟し、組合運動にますます力を入れるが、そんな彼女にソニーは不平を言うようになった。一方、ルーベンとノーマは、運動を通して強い絆で結ばれ、肉体的には結ばれなかったが、互いに愛を感じていた。ノーマの父の死は、彼女の組合運動に拍車をかけ、折から作業中のノーマは紡績機械の上に踊り上がり、「ユニオン」とクレヨンで書いた厚紙を同僚たちに見せた。この結果、彼女は留置所に入れられるが、ルーベンが保釈金を払ったので彼女は釈放された。O・P・ヘンリー紡績工場にユニオンを組織するという問題は投票の結果、組合側の勝利となり、やがて、使命を終えたルーベンが ニューヨークヘ帰る日が近づいた。別れを惜しむルーベンは、彼女のエネルギッシュな行動をほめたたえ、自分の車に乗った。そんな彼を、ノーマは微笑みながら、いつまでも見送るのであった。

今日は映画何の日?

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