「アンツィオ大作戦」のストーリー

1944年1月22日、イタリア半島のアンツィオとネツノー海岸に、米英連合軍は、難攻不落をもってなるドイツ軍の背後をついて上陸に成功した。アメリカ人特別通信員エニス(ロバート・ミッチャム)は、ジープでアンツィオの街をくまなく視察したが、ドイツ軍の姿は見つからなかった。そしてそのままエニスはローマへと車を進めた。ローマへの道もまったく無防備であることを知ったエニスは、そのことをレスリー将軍(アーサー・ケネディ)に知らせるべく戻り、すぐに兵をローマに侵入させるよう提案したが、将軍はそれを拒否し、慎重を期してケッセルリング元帥の反撃に備えた。ドイツが反撃する様子もないまま数日間が過ぎた。レスリー将軍は、レインジャー部隊に、出動を命じた。が、ケッセルリングはこの時をチャンスと連合軍に対し猛烈な十字砲火をあびせた。部隊760名の中で、かろうじて命をとりとめたのは、エニスほか7名だった。九死に一生を得た彼らは、丘へと逃れ、百姓女のエミリア、その娘アンナ、ダイアナらに助けられその家に身を隠した。アンナとエニスの間にはいつしか、愛が芽生えはじめた。ある夜、ドイツ軍が丘に堅固な要塞を築いているのを発見したエニスたちは、内部を調べ、これを連合軍に報告すべく出発した。敵の包囲をくぐりぬけていくうちに、仲間も倒れ、連合軍にたどり着いた時は、エニスと2人の部下だけになっていた。4~5ヵ月にわたる激戦の末、カースン将軍(ロバート・ライアン)と第5大隊はついに敵のラインを突破、ローマに向かって、勝利の行進をはじめた。ローマに入ったエニスはローマ解放の序曲であった流血の日々を思い起こしながら、スティムラー軍曹と聖ピータース寺院に向かった。寺院の鐘は、平和へのメッセージを高らかに、鳴らし続けていた。