「アルバレス・ケリー」のストーリー

1864年。アイルランド系アメリカ人のアルバレス・ケリー(ウィリアム・ホールデン)は、北軍との契約で、ステッドマン少佐(パトリック・オニール)とともに2500頭の牛をメキシコから運び出した。ケリーは、南軍でも北軍もなく、ただ金のためだけに仕事をする男だ。途中で一行を、ロシター大佐(リチャード・ウィドマーク)が率いる南軍のゲリラ隊が見張っていた。食糧が欠乏していた南軍は、この牛を盗もうとしていたのだ。一行がバージニア州のワーウィック農場に着いた晩、ケリーは美しい女主人チャリティ(ヴィクトリア・ショウ)とロシターの策略で、南軍に誘拐される。そして彼はロシターに協力する羽目に。ロシターの美しい婚約者リズ(ジャニス・ルール)と知り合ったケリーは、戦争にもロシターにもいや気がさしたという彼女をイギリスへ逃がしてやる。これを知ったロシターは怒り狂ったが、牛の強奪計画は目前に迫っているので、指揮官ケリーを殺すわけにはいかなかった。強奪の日、ケリーとロシターは、チャリティの手引きで彼女の家の地下倉に忍び込んで時を待つが、ステッドマンに捕まってしまう。しかしその時、南軍の兵士たちが背後から襲いかかり、形勢は逆転。南軍は2500頭の牛を獲得する。ステッドマンだけが逃走し、彼は500人の北軍正規軍を組織して、南軍と牛を追ってきた。強力な北軍陣地を突破するため、ケリーは牛の群を河に向かって暴走させる。河の手前で待ち伏せていた北軍は牛の大群に蹴散らされ、戦闘はもはや終わりと思われた。ロシターの計画では、南軍全員が渡りきってから橋を爆破する予定だったが、最後の一瞬、仲間を助けるためケリーが橋の上で立往生する。ケリーのかっての仲間である北軍の1人が彼を狙うが、傷ついたロシターが間一髪、ケリーを助ける。そして轟音とともに橋が爆破された。一行は牛の群を率いて、リッチモンドへ向かうのだった。