「アリゾナの決闘」のストーリー

1880年頃、銀が出るというアリゾナのファーネス・クリークには、成金を夢見る山師が命がけで来ていた。というのは酋長リトル・ドッグが率いる凶暴なアパッチ・インディアンが、この付近に巣喰って、白人の銀鉱開発を妨害したからである。この砂漠の中の離れ島のようなファーネス・クリークに、救援物資を送る幌馬車隊は、ウォルシュ大尉(レジナルド・ガーディナー)指揮の騎兵隊に護られていたが、ブラックウェル将軍(ロバート・ワーウィック)の命令で、大尉は別の任務についた。護衛なしの幌馬車隊は、アパッチ族に襲われ皆殺しとなったので、ブラックウェル将軍は責任を問われ軍法会議に付された。将軍は護衛騎兵隊に別途命令を出さなかったと誓いながら、心痛のあまり心臓マヒで死んでしまった。家出して身を持ちくずしている息子キャッシュ(ヴィクター・マチュア)は、このことを聞くと父の無罪を確信し、汚名を雪ごうと決意する。ファーネス・クリークの町も、銀鉱も支配するボスのレヴァレット(アルバート・デッカー)を臭いと睨んだキャッシュは、テックス・キャメロンという偽名を名乗り、レヴァレットの用心棒に雇われた。彼は、父をアパッチに殺されたカフェの給仕モリー・バクスター(コリーン・グレイ)と知り合ったが、彼女は同じく新来のルーフ(グレン・ランガン)という男にも恋される。テックスはルーフが6年ぶりで会う弟であることに驚いたが、ルーフが何の目的で来たかを察知したレヴァレットは、その兄とも知らずテックスにルーフを看視させる。アパッチ族襲撃の時以来、悶々としているウォルシュは、やはりレヴァレットに看視されていたのであるが脱出を企てて失敗し、モリーの部屋に逃げ込んで、アパッチ族襲撃の折には、レヴァレットに買収されてブラックウェル将軍の命令を受けたと偽った旨の告白書を書く。一味の者がウォルシュを射殺すると、飛び込んだルーフは告白書を奪ったが、丁度帰って来たモリーは彼を殺害犯人と思う。ルーフ看視役のテックスは告白書を弟から取り上げ、リンチに遭わせないためにルーフを投獄する。彼は告白書の件をモリーに口外するなと頼んだが、誤解されて断わられる。裁判は開かれルーフは死刑の宣告だ。窮したテックスはルーフと共に馬で脱走したが、途中で告白書をルーフに渡し、自らは砦の廃虚に拠って、レヴァレットの部下2名を射殺した。テックスも負傷したがレヴァレットは彼の裏切りを復讐に来たリトル・ドッグの一弾に仆れる。かくてブラックウェル将軍の汚名は兄弟の働きで晴れた。

今日は映画何の日?

注目記事