「ぬちがふぅ(命果報) 玉砕場からの証言」のストーリー

太平洋戦争末期、“鉄の暴風”にさらされ、約20万人が死亡した沖縄戦。1945年3月26日、米軍が最初に上陸をめざした慶良間諸島では、日本軍が島の住民へある命令を下していた。「玉砕」、つまり集団自決の命令である。渡嘉敷島では330名、座間味島178名、慶留間島では、島の人口の半分の命が玉砕の犠牲となった。そして阿嘉島では日本軍によって、スパイ容疑による住民虐殺や飢餓で多くの住民が犠牲となった。「玉砕場」の記憶を掘り起こす“私の旅”は、1944年7月サイパンの玉砕場からはじまる。青酸カリを兵隊に渡され、口に含み奇跡的に助かったかつての少女。敵に一矢報いるまでは死ねないと、自決を拒否する軍国少年。「鉄血勤皇隊」として戦場に駆り出された少年たち。米軍が真っ先に上陸を目指した慶留間島では、集団自決の生き残りの少年少女たちがその悲劇を語る。また、慶良間諸島には朝鮮半島から約1000名の若者が軍属として、21名の少女たちが慰安婦として連行されている。命がけで脱出し一命をとりとめた朝鮮人元軍属たち6名が、47年ぶりに再び島を訪れ、しまんちゅ(島人)と共に、斬り込みや虐殺の現場を探す旅がはじまる。さらに、この島に連行されてきた慰安婦の少女たちが本島糸数のアブチラガマで殺された。その慰安婦たちの存在が、証言によって浮かび上がっていく……。

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