「太陽のエトランゼ」のストーリー

第2次大戦直後のペルーの港町カボブランコ。イギリス政府の密命で情報部員ジム(サイモン・マッコーキンデール)を船長に海底調査を行なっている時、突然爆発が起き乗組員の1人が死ぬという事件が起きた。その頃、村の市場に乗り合いのジープが到着し、1人の美しいフランス女性が降り立つ。彼女マリー(ドミニク・サンダ)は、アメリカ人のギフ(チャールズ・ブロンソン)が経営するホテルを訪れ、恋人を捜しにここへ来たことを打ちあけた。ギフは彼女の恋人がジャック・ルクルーであることを聞き、そのジャックは以前に沖合で沈没したブリタニー号の唯一の生き残りだったが、今はもう死んでいることを教えた。実はブリタニー号はベックドルフ(ジェイソン・ロバーズ)という元ナチSS隊の指導官だった男にによって計画的に沈められたのであり、そのブリタニー号には教会や僧院に伝わる十字架などの財宝が積まれてたのだ。その沈んだ位置を唯一知っていたのがジ′ャックだったのだ。一方警察署長トレド(フェルナンド・レイ)は、ベックドルフの命令でマリーのパスポートを取り上げた。彼女が何かを知っているとベックドルフはにらんだのだ。パスポートを彼女に返すように頼むギフ。彼は、実は過去に殺人を犯し国を逃れてこの町に住みついた男だったが、今は地元の住人にも信頼されていた。ベックドルフ邸に忍び込んで狙撃されたジムをも彼は助けた。ジャックとも交流のあったギフが、彼から船の沈んだ位置を聞いていると考えているのはマリーだった。彼女からそのことを聞いたベックドルフは、雨の降る夜、ギフを呼んだ。ギフ、マリー、トレド、ベックドルフらがブリタニー号の行方をめぐってかけ引きをする。ギフはその位置はオウムが知っていると告白した。それを聞き出す暗号はギフが知っているのだ。しかし、オウムは暗号を言っても何も語らず、苛立ったべックドルフはトレドにギフを撃つように命じた。しかし積まれていたのが黄金だと思っていたトレドは、それが神に関る教会や僧院の財宝だということを聞き命令にそむいた。ナチス残党であるベックドルフの脳裏にニュールンベルグの裁判が浮かぶ。出口に立った彼は歯に隠した青酸カリで自殺した。事件も終わり、ホールでダンスを踊るギフとマリー。ふとギフが傍のオウムに「カボブン」と言うと、オウムは即座にブリタニー号の沈む経緯を答えるのだった。