「太平洋作戦」のストーリー

1942年の初夏、日本軍の攻撃を阻止して反攻に転じるため、ハワイのオアフ島で猛訓練を行っていたアメリカ海兵隊VMF第247戦闘機中隊は、超低空銃爆撃戦術を主張する冷血な職業軍人カービー少佐(ジョン・ウェイン)にひきいられて、ガダルカナル島上陸に参加した。アメリカ軍は苦戦し、隊員の疲労は激化したが、大学出の多い隊員たちは、私情を殺して軍律を守るカービー少佐になつかなかった。隊長に任ぜられるはずだったところを、カービー少佐の出現によって昇格出来なかった温情主義のグリフィン大尉(ロバート・ライアン)も私情を押えながらも、屡々隊長と衝突した。しかし、カービー少佐の作戦は効を奏し、ガダルカナル島の日本軍は敗退して、一隊はさらにサイパン、硫黄島、フィリピンへ転進、少佐の主張する低空銃爆撃戦術は指令部の認めるところとなり、彼も中佐に昇進した。沖縄では日本の神風特攻隊によってアメリカ軍の苦戦がつづいていたが、この時カービー中佐の激しい軍律と低空作戦は大きな効果をあげ、中佐の冷酷さに不満だったグリフィン大尉をはじめ部下たちもようやく中佐の真価を理解しはじめた。しかし、日本機の猛攻によって、グリフィン大尉の義弟“カウボーイ”ブライス中尉(ドン・テイラー)の機は炎につつまれた。軍律によってブライス機を見殺しにしたカービーの機も、銃弾を射ち尽して日本機に体当たりした。からくもパラシュートで脱出し、負傷したカービーは、グリフィン大尉に後任指揮を命じて護送されることになった。隊長となったグリフィン大尉が中佐に礼を述べた時、中佐がはじめて指揮するものの苦しい心中を打ち開けるのだった。