「対決(1989)」のストーリー

冷戦の終わりと共に平穏を迎えているチェコと西ドイツの国境。ある日チェコ側からの亡命者がソ連軍に射殺されたことにより一時緊張が高まるが、それも外交的手段によって解決されようとしていた。しかしソ連に対する徹底した憎悪を植え込まれているベトナム帰りの駐屯米軍の指揮官、ノールズ大佐(ロイ・シャイダー)は独断で単身国境を越え、個人的復讐を行なう。一方、ソ連軍の指揮官、バラチェフ大佐(ユルゲン・ブロフノウ)もアフガニスタン帰りの好戦的な男。ノールズのジープを破壊するという報復に出た。こうして巻き起こった2人の指揮官同士の時ならぬ個人的戦いは、争いを好まない上層部や部下の意向などお構いなしにどんどんエスカレートしてゆく。ついにノールズはチェコから亡命してきた女性エレーナ(ララ・ハリス)の子供を連れ出すために、彼女と共に国境を越えてチェコに再び乗り込むという危険な行動に出た。負けじとバラチェフも子供を連れて逃げるエレーナとノールズをジープで追い、追い詰められたノールズは国境付近の雪原でバラチェフと最後の対決の時を迎える。いつしか集まった米ソ両軍の兵士が音も無く見守る中、2人はやがて武器を棄て、素手で壮絶な死闘を繰り広げる。息も絶えだえになって力尽きた頃、2人は互いを理解しあったのか、健闘を讃え合うかのように雪玉を投げるのだった。

今日は映画何の日?

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