「卒業白書」のストーリー

17歳のジョエル(トム・クルーズ)は、シカゴ郊外のハイスクールの3年生。自由企業研究会に属して、大学でも経営学専攻を目ざす彼は、一流大学に入り一流企業で働きたいと望んでいたが、成績はいまひとつパッとしない。若いエネルギーが、勉強することよりも他のことに興味をかきたてさせるのだ。彼はいつもモヤモヤした気分で、白日夢ばかり見ていた。そんな時、両親(ニコラス・プライア)(ジャネット・キャロル)が、休暇旅行に出ることになり、留守をまかされることになった。広い屋敷の中で、父親のステレオでロックをがんがんかけて酒を飲み、父親の大切にしているポルシェを東り回すジョエル。ところが秀才ですでにハーバード大学行きが決まっているマイルズ(カーティス・アームストロング)が、勝手に電話で出前サービスの娼婦を頼んでしまい、その夜、ゲイの黒人がジョエルを訪れた。あり金の75ドルで何とか引き取ってもらったものの、その黒人がメモに残していったお勧めだという女性ラナ(レベッカ・デ・モーネイ)に、つい電話してしまった。現われた女性は夢かと疑ってしまう程のすばらしさ。快感に酔いしれたジョエルは、そのまま朝を迎えた。しかし、彼女が要求した金額は何と300ドル。仕方なしに、銀行に行き、おばあちゃんからプレゼントされた大事な国債を現金に換えて家に戻った。すると、家にはラナはおらず、同時に母親の宝であるクリスタルの置物も消えていた。あわてた彼はなんとか彼女の居所を調べ、マイルズと共にあるホテルで彼女に会った。しかし彼女は、ポン引きのグイド(ジョー・パントリアーノ)と言い争いをはじめ、グイドから逃げ出しジョエルのポルシェに乗り込んできた。一大チェイスの末、結局再び彼の家で一夜を過ごすラナ。翌日、家に残したラナが再び何かを盗むのではないかと気が気ではない彼は、授業も身に入らず急いで家に帰るが、彼女は何と友だちの娼婦を家に引っぱり込んで商売をしていた。その娼婦ら3人を乗せポルシェでドライブに出たジョエルは、桟橋から、あやまってポルシェをミシガン湖に沈めてしまった。車の修理費が600ドル。途方に暮れる彼にラナが提案した。金持ちお坊ちゃんたちを集めて大乱痴気パーティーを開いたら、というのだ。しぶしぶうなずいて催してみると、パーティーは大成功。ジョエルの家には続々と坊ちゃん達が集まって来た。そんな客と一緒にやって来たのが、彼が進学を望んでいるプリンストン大学の調査員。はじめは、バカ騒ぎに呆れた表情を見せるが、可愛い娼婦たちに歓待されてニコニコ顔に変貌。その日の明け方近く、ラナに地下鉄でのスリリングな愛に誘われたジョエルは言われるままにラナに従い、めくるめくような悦楽を味わった。しかし、その間に家の中の家具が全て盗まれていた。ヒモのグイドの仕業だ。その日は両親が帰ってくる日だ。慌てた彼は、稼いだ8 000ドルの金をすべてはたいてグイドから、家具を買い取った。両親が家に着くまでには何とか間に合った。しかし、クリスタルの置物にひびがあることを母親にとがめられガックリくるジョエル。そんな彼に、父親が告げた。「今プリントン大学からお前の入学を望んでいると連絡があった」と。(ワーナー映画配給*一時間四〇分)

今日は映画何の日?

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