「女ドラゴンと怒りの未亡人軍団」のストーリー

11世紀の中国・宋の時代、北の異民族である西夏軍が宋王朝を脅かしていた。宋は朝廷による悪政が蔓延し、戦いの指揮も取れない有様。国境に配置された将軍、楊宗保(リッチー・レン)は、武家の名門楊族の誇りを胸に、敵の西夏軍に囲まれながら1ヶ月に渡って天門関を死守していた。援軍を待つ中、兵力も食料も底を尽いた将軍は、妻の穆桂英(セシリア・チャン)に伝書鳩を送る。その首には二人の愛の証だった桂英の髪の房が結ばれており、桂英はこれが愛する夫からの最後の伝言と察し泣き崩れる。桂英と義母・柴郡主(リウ・シャオチン)は、18歳になる息子・文広(シャオ・ミンユー)が官吏になり、朝廷に仕えることを望んでいたが、柴郡主の義母・余太君(チャン・ペイペイ)だけは、彼が立派な兵士になることを望んでいた。そんな中、晩餐会に参政知事が現れ、天門関は西夏軍の手に陥り、宗保が戦死したことが伝えられる。将軍の死を悼み、哀しみに打ちひしがれる楊族の未亡人たちのもとに、藩太師(ウー・マ)や王強(リン・ウェイ)らが朝廷からの勅命を持って現れる。それは文広を兵馬大元帥に任じ、1万人の兵士を率いて10万の西夏軍と戦えというものだった。実は、西夏軍の侵攻を機に楊族を絶滅させようとする朝廷の企みであったが、楊族の未亡人たちは一族最後の男性、文広を守るため、ともに戦地に赴くことを誓う。太君を司令官に迎えた未亡人軍団は、五つの小隊に分け、個々に作戦を遂行。五娘(キャシー・チャウ)は斥候を担当し、太君率いる隊は6000人の兵を従えて正面から攻める作戦をとる。蘭秀(大島由加里)と二娘(リー・ジン)率いる小隊はそれぞれ、敵の左・右翼をかく乱。さらに桂英と文広らが率いる小隊は、敵背後に待ち伏せし、四娘(アシュレー・ヤン)率いる小隊は、敵後方の補給隊襲撃を計画する。だが敵軍が用意した父・宗保のニセの死体を見た文広は、冷静さを失い、敵の陣地に潜入してしまう。彼を追った大娘や七娘など、多くの犠牲者が出る中、桂英も重傷を負い、撤退を余儀なくされるが……。