「絶海の嵐」のストーリー

1840年、弁護士のキング・カトラー(レイモンド・マッシー)は弟のダン(ロバート・プレストン)を使って、フロリダのキーウェストを中心に貨物船を難破させ、積荷の引き揚げを請け負って暴利をむさぼるという悪事を働いていた。ある日、ジャック・スチュアート(ジョン・ウェイン)船長の貨物船「ジェビリー」号がカトラー一味のため難破し、ジャックは負傷してクレイボーン家の娘ロキシー(ポーレット・ゴダード)にたすけられ、それが縁で2人は恋に落ちた。ロキシーは父の死後、稼業の難船の積荷引き揚げを受け継いでやっている男まさりの娘だったが、ジャックが船を難破させた責任を悩んでいたので、彼女はジャックの船会社の社長デヴェロウに会いに出かけた。ロキシーは社長がすべてを任せている弁護士スチーヴン・トリヴァ(レイ・ミランド)にとり入ることに成功した。スチーヴンは彼女に一目惚れして求婚したが、ロキシーははねつけた。スチーヴンは、ジャックを首にしようとする社長を説き伏せて、彼を新造船「南十字星」の船長に推し、その辞令を持ったままカトラーの罪状を発きにキー・ウエストに向かった。スチーヴはカトラー一味に襲われ、これを知ったロキシーとジャックは駆けつけて救ったが、スチィーヴの持っていた辞令を見たジャックは、誤解して却ってバトラー一味とグルになり、ハヴァナに向かい、「南十字星」に貴重な積荷を満載して出航した。ジャックは1度乗船を断ったダンの許婚ドルシラ(スーザン・ヘイワード)が船艙に忍び込んだことを知らなかった。船は予定どうり座礁して沈没した。その責任を問う裁判が開かれたとき、ドルシラの乗っていたことが判り、ジャックとスチーヴンは海底に潜って彼女の死骸を発見した。その時大蛸が現われジャクは死んだ。海上に上がったスチーヴンはカトラーに射たれようとして逆に彼を射殺し、ロキシーと結ばれた。