「スパイ・ライク・アス」のストーリー

アメリカ国務省に勤務するエメット・フィッツ=ヒューム(チェヴィ・チェイス)は親の七光りで現在の職を得ているものの、ロクに仕事もしない落ちこぼれ。一方、国防省に勤務するオースティン・ミルバージ(ダン・アイクロイド)は、暗号解読機械の修理係という閑職についている、これまた落ちこぼれ。この2人に目をつけたのが、大統領とともに国の最高幹部のミスター・キーズ(ウィリアムズ・プリンス)とミスター・ルビー(ブルース・デイヴィソン)。彼らとスライン将軍(スティーヴ・フォレスト)、ミーグズ将軍(トム・ハットン)は、ある作戦を実行しようとしていた。その作戦とは、中央アジアの奥地に設置してあるソ連の最新鋭ミサイルを奪取するために選り抜きの2人のスパイを派遣することなのだが、その囮、つまり捨て石要員として、エメットとオースティンに目をつけたのだ。もちろん、そんなこととは知らない2人は、昇進して海外勤務ができると大喜び。即席の肉体訓練の後、2人は任務の内容も知らされずにパキスタンの砂漠へ落とされる。と、早速、KGB、アフガニスタン解放軍に追われた末、国連派遣の医師団の中に、医師としてもぐり込んだ。派遣団の中にはイギリス人のハドリー、魅力的な女性医師カレン(ドナ・ディクソン)などがいるが、彼らはエメットとオースティンに公開盲腸手術をやるように依頼。2人は医学書を盗み見しながらオタオタしてると幸か不幸か、患者が心臓麻痺で死亡。結局、ニセ医者がバレて救急車で脱出、公衆電話で指示をあおいで、ソ連とパミールの国境へ向かう。ところが、ハドリーとカレンも同じ方角へ進んでいた。彼らこそ、本命のスパイだったのだ。極寒の雪山を進むうち、エメットがソ連のハイウェイ・パトロールに捕まり、ハドリーが撃たれてしまった。そこで初めてオースティンは、自分たちが囮だったことを知った。任務よりもパートナーの救出を、とオースティンは必死の思いでエメットを救出。ぞして3人は、ついに秘密ICB基地に設置してあるSS50長距離ミサイルを発見。おじけづくエメットとオースティンだったが、ともかく、ミサイルを確保。指令どおりミサイルを射ちあげた。だが、事の重大さに気がついてオロオロするアメリカ側の3人とソ連の兵隊。さて、ギーズ氏とルビー氏の作戦は、そのミサイルを宇宙で迎撃するつもりだったが、スライン、ミーグズ両軍人の頭はすっかり狂っていた。彼らは第3次世界大戦をおっ始めるため迎撃ミサイルの軌道をずらしてしまった。一方、ミサイル基地では、メカに強いオースティンが大奮闘、誘導変更装置に指令して、見事にミサイルを元のサヤに収めるのに成功した。