「人生の乞食」のストーリー

寄辺ない乙女ナンシーは冷酷な養父に育てられていたが或る日のこと養父と争い折檻か怖しさが夢中で彼を射殺してしまった。そこへ来合わせた若い浮浪者のジムは此の有様を見てナンシーを男装させ一緒に逃げ去ることにした。先ず貨物列車に乗り込んだが車掌に見咎められたで、浮浪者の仲間へ救いを求めて行った。彼等の仲間で勢力のあるオクラホマのレッドとアーカンサンスのスネークはかねて反目し合っていたが、ナンシーが女であると見破ったスネークは彼女に挑んだのでジムは彼女をかばった。一同の浮浪者共はそれを仲間の規律を乱したものとしてジムとナンシーとの追放を命じたが、唯一人レッドだけはそれに反対した。その為レッドとスネークとは大争闘を惹起したが、折しもナンシーを逮捕に警官隊が雪崩込んだために浮浪者一同は逃れて貨物列車に乗った。そこで今度はレッドがナンシーに暴行を加えようとしたがジムは再び彼女を護った。若者達の真剣な愛を見て獰猛なレッドも暖かい情を知った。そして警官隊の襲撃をまたも受けて列車を逃れた二人の若者は或る破れ小屋に隠れた。そこへレッドが訪ねて来てジムとナンシーを安全なところへ逃げ延びさせ、病死した浮浪者にナンシーの衣服を着せ小屋に放火し、襲来した警官隊に応戦して対に死んでしまった。ナンシーとジムとはレッドの犠牲によって急場を逃れ、幸福を求めて加奈陀へ向かった。