「十億ドル事件」のストーリー

スリのラッツィ、ボクサー上りのキッド・マッガン、模範囚のフィンガースの3人は前後して刑務所を出ると、キッドをボクシング界に返り咲かせ様と相談が3人の間でまとまり、前にメートルをあげすぎたため、彼らの自動車を他の自動車に衝突させて了った。相手の車に乗っていた実業家マスタソンは人事不省に陥ったので、フィンガースは早速刑務所で覚えて来たマッサージでマンスタマンを蘇生させた。話変わってキッドは出獄後最初の試合で大味噌をつけ、ボクサーとして見込みのないことが判ったので、フィンガースはマスタソンの懇望をいれて彼のお抱えの按摩師となる。その縁故でフィンガースの弟ベーブもマスタソンの邸に出入りする様になり、その紹介で株屋に勤めることになったがいつしかマスタソンは懇意な官界、財界の有力者を自邸に招いた際、彼が最近計画しているボロイ金儲けの話をした。それは要路の大官を買収して政府所有の油田の利潤を得、それをネタに彼が社長をしている石油会社の株の値を吊上げようというのだ。これを傍で開いていたフィンガースは先廻りをして株を買い、弟にも買わせて一挙に数万の富を作った。これを知ったマスタマンは娘にベーブを思い切らせる手段として、フィンガースをペテンにかけて、ボロ株を買わせ先の儲けを全部吐き出させた上解雇を申し渡した。無一物になったフィンガースはラッツィやキッドと共同でマッサージ療院を開いたが、マスタソンの悪事を嗅ぎつけた某大新聞の主筆グリスワルドはフィンガースの許を訪れ、彼を説き伏せてマスタソン一味に絡る石油疑惑事件の真相を喋らせ、新聞で大々的に之を素破ぬいたために上院はこの査問委員会を開くことになった。マスタソンは慌ててフィンガース買収を試みたが失敗したので、画策を弄し私立探偵ムーアを使い、フィンガースに殺人罪を塗りつけて拘引しようとしたが、フィンガースは不在だったために逮捕を免れ、その場に居合わせたラッツィとキッドは捕らえられた。フィンガースはグリスワルドに連れられワシントンに赴き証人として査問会の席に現れたが、ラッツィとキッドが刑事に引かれて入って来たのを見て益々マスタソン等の画策を見抜き、事件の真相を遂一陳述したので有罪となり、フィンガースは英雄として新聞に書立てられたが事件が落着してしまうと、もうグリスワルドは彼を構ってもくれなかった。

今日は映画何の日?

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