「蜃気楼(1965)」のストーリー

ニユーヨークの中心地、ある夜1人の男が悲鳴とともにユニダイン・ビルの27階から街路におちて即死した。彼の名はチャールズ・カルビンといった。その頃ビルの従業員の1人デイヴィッド( グレゴリー・ペック) を巡り、不思議な事件が続発した。同僚の女子職員シーラ( ダイアン・ベーカー) の不審な挙動に出あったり、アパートでレスターという暴漢に襲われたり……。彼は警察に行き暴漢の件を訴えた。そして警察でいろいろ尋ねられているうちに、デイヴィッドは過去2年間の記憶を喪失していることがわかった。彼は私立探偵キャセルを雇い、一連の不可解な出来事の探索を始めた。ユニダイン・ビルに調査に行った2人は暴漢ウィラードに襲われた。ウィラードを殴り倒した2人は、ビルの守衛タートルに会いにいったが彼はすでに殺されていて、そこにはレスターが待ちうけていた。数日後、デイヴィッドは、再びレスターとウィラードに襲われた。だがレスターの銃弾でウィラードに襲われた。だがレスターの銃弾でウィラードが死んだ。辛うじて難をのがれたデイヴィッドがキャセルの事務所に行くと、彼も殺されていた。こうしてデイヴィッドの過去を知るもの、知ろうとする者は次々と殺されていった。そしてデイヴィッドとシーラは互いに愛しあうようになったが、シーラの素振りには不可解な点があった。デイヴィッドは精神病の専門医の助力で少しずつ記憶を回復していった。そして彼は最近まで、カリフォルニアの研究所にいて核兵器から生じる放射能を除去する方式を発見したのだった。そして彼は、それを平和的に利用してもらうため、ユニダイン・ビルの27階にある彼の研究所の社長をたずねた。その社長がビルから落ちて即死した。チャールズ・カルビンだった。彼と彼の協力者クロフォードが、デイヴィッドの発見を私利私欲のために使おうとしたので義憤を感じたデイヴィッドは化学式を書いた紙に火をつけ窓から捨てようとした。それを取りもどそうとした社長が誤って窓から落ちたのだった。そして暴漢はクロフォードの手下だったのだ。事態をはっきりつかんだデイヴィッドは会社にのりこんだ。そして一味に殺されそうになった時、彼を助けたのはシーラだった。彼女もクロフォードの一味だったのだが、デイヴィッドへの愛から仲間を裏切ったのだ。