「死霊の復讐」のストーリー

ジョン・コートネーは病死した。その亡骸が安置されている部屋に忍び入ったのは心霊術を看板にしている悪漢ポール・ベヴィアンで、人知れずジョンの死面をとって立ち去った。彼はジョンの双生児の妹ローマが全財産を受け継ぐのを妨げる了見だった。数日後彼女は許嫁のグラント・ウィルスンの忠言を斥けてベヴィアンの降霊会に出席した。そして死面を利用した偽物のジョンの幽霊の出現を見て感銘を受けた。ベヴィアンは秘かに悦に入っていたが、人々が立ち去って後真実のジョンの幽霊が彼に迫ってくるのに驚いたベヴィアンは急いでスイッチを入れると部屋には何者も見えなかった。コートネー家と親交ある心理学者のヒューストン博士は電気死刑になる女囚ルース・ロージェンを監房に訪れて刑後彼女の亡骸による実験をさせてくれと頼んだ。博士の説によると彼女の霊魂は電気死刑では死せず、彼女が生前犯したと同様な殺人を他の人間をして遂行させ得る、ということだった。ルースには復讐すべき男がある。それは彼女を警察に売った裏切り者…ポール・ベヴィアンその人である。その次にベヴィアン邸で行われた降霊会で、ベヴィアンの奸計の邪魔者たるコートネー家の親友ハモンドを毒殺してしまった。しかもハモンドはあたかも自殺したように見せかけられたのである。その騒ぎで何人もローマが変わったことに気付かなかった。殺人者ルース・ロージェンの霊魂が乗り移ったのである。ルースはベヴィアンを殺そうとしているのだ。そしてローマ・コートネーのからだがその道具となるのだ。ローマはベヴィアンを伴ってルースが生前住んでいたアパートへ赴いた。ペヴィアンはローマがルースそっくりの行動をするのを不審と不安を感じながら見守っていた。ローマの眼ざしには何かしら残忍な閃きがあった。二人はアパートの持ち主に追い出された。ローマはベヴィアンをヨットへ誘った。そこに博士とグラントがローマを尋ねて来た。そして博士は打ち倒れ、ジョンの声でローマが危険だと告げた。そしてヨットの模型が床に落ちた。グラントはすべてを察して埠頭へ急いだ。船上ではベヴィアンがローマに追われて逃げ回っていた。そして逃げ場に窮して船から飛び降りたが帆索にからまってベヴィアンは締め殺されてしまった。ローマは夢から覚めた様な格好だった。何事も彼女は知らないのだった。