「トロン:レガシー」のストーリー

1989年。デジタル業界のカリスマ的存在にして、巨大企業エンコム社のCEO、ケヴィン・フリンが7歳の息子サムを残して失踪する。20年後。サム(ギャレット・ヘドランド)は、27歳の若者に成長していたが、父に捨てられたという哀しみや不信感は心から消えることはなかった。ある日、ケヴィンの共同経営者だったアラン(ブルース・ボックスレイトナー)に謎のメッセージが届く。発信源はケヴィンが所有していたゲームセンター。足を踏み入れたサムは、地下に秘密の研究所を発見するが、突然サムを閃光が包み、彼はコンピューター・システムの中の世界に入り込んでしまう。サムは監視用飛行マシン=レコグナイザーによって、トロン・シティの壮大なコロシアムに連行され、大観衆の歓声の中、人間たちが互いにディスクを飛ばして闘い、敗者は“死”あるのみという競技を強いられる。この世界の人間は皆プログラムであり、背中には自身の全ての情報を記録したディスクが挿入されていた。ゲームに投入されたサムは覚悟を決め、抜群の運動能力を発揮してトーナメントを勝ち上がっていくが、さらに危険なゲームに投入され、場内に侵入してきた謎の女性クオラ(オリヴィア・ワイルド)に命を救われる。クオラはサムをトロン・シティの外、山中の家に連れ出し、サムの父ケヴィン(ジェフ・ブリッジス)と再会させる。ケヴィンは20年前、システムの中に理想の世界を創り上げたがISOと呼ばれる豊かな個性と自由意思を備えたミュータントが出現したことからプログラム“クルー”がクーデターを起こしISOを粛清、ケヴィンはクルーの監視が及ばぬ辺境の地に隠れ、この世界に閉じ込められてしまったのだった。事実を知ったサムは、父の苦悩と自分への愛を感じ取り、現実世界へ戻って“クルー”を削除しようと決心する。だが、現実世界へのポータル(出入り口)までの案内人・ズース(マイケル・シーン)は、クルー側と通じていた……。