「女の子ものがたり」のストーリー

36歳、独身の漫画家、高原菜都美(深津絵里)は、スランプ真っ只中。昼間のビール、たらいで水浴、ソファで昼寝……。締め切りを落としそうな菜都美に、新米編集者の財前(福士誠治)もあきれ果て、「先生、友だちいないでしょう?」とキツイ一言を投げかけてしまう。その言葉で菜都美は、かつて“女の子”だった頃、人生最大のケンカをした“友だち”のことを思い出すのだった……。母・光代(奥貫薫)と新しい父・房蔵(板尾創路)と一緒に海と山の見える小さな町に引っ越してきたなつみ(森迫永依)は、きいちゃん(三吉彩花)とみさちゃん(佐藤初)という同い年の女の子と友だちになった。学校の帰り道の他愛もないおしゃべり、バスに乗ってデパートへの大冒険。いつも3人で笑ってはいたものの、なつみは将来のことを考えると不安な気持ちに包まれた……。数年後、高校生になったなつみ(大後寿々花)は、相変わらずきいちゃん(波瑠)とみさちゃん(高山侑子)と一緒にいる。恋に憧れ、不良に憧れ、大人の世界に憧れた。でもこの町の女の子は、大人になったらみんないなくなる。なつみもいずれどこかに行かなくてはいけないとジリジリしていた。なつみは川べりの掘っ立て小屋の壁に絵を描き始める。家出した女の子とどんどん伸びる道、なつみの頭の中にある地球儀の絵だ。きいちゃんとみさちゃんが「なっちゃんの絵、ええなあ」と誉めてくれた……。だが、ある夏の日、決定的な別れがやってくる。菜都美は東京に出て漫画家としてデビューを果たす。あの日からずっと、たったひとりで歩いてきたと思っていた菜都美だったが、いま菜都美の中で何かが揺れ動くのを感じていた。菜都美は、あの頃のきいちゃんとみさちゃんに会うために財前を連れて故郷に戻ってみようと決意する……。

今日は映画何の日?

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