「勝利への脱出」のストーリー

1943年。第2次大戦下のドイツ南方ゲンズドルフ収容所。そこでは、捕虜になった連合軍兵士たちが、鉄条網の中で、ボール・ゲームに暮れる絶望的な日々を送っていた。そんな捕虜たちの中に、目立って機敏なゲームぶりを発揮する男がいた。米軍大尉ハッチ(シルヴェスター・スタローン)だ。彼らの様子をじっとみつめる者がいた。ドイツ情報将校フォン・シュタイナー(マックス・フォン・シドー)で、彼はふと、ドイツ・ナショナル・チーム対連合軍捕虜のサッカー試合を思いついた。戦前、英国ナショナル・チームのリーダーとして活躍していた捕虜のリーダー、コルビー大尉(マイケル・ケイン)は、このプランを受け入れ、条件として、ドイツ各地の捕虜収容所からの選抜でチームを組むことを要求した。その中には、サッカーの経験のないハッチの名もあった。コルビーは、このサッカー・ゲームを利用した巨大な脱走プランを練っていたのだ。一方、ドイツ軍上層部は、この試合をイベントとして対外宣伝に利用しようとしていた。捕虜チームの猛練習がはじまった。イギリスのテリー(ボビー・ムーア)など各国から、ならず者たちが集まるが、団結固い彼らに、部外者だったトリニダードのルイス(ペレ)がチームに参加した。サッカー経験のないハッチはルール違反でチームをタジタジにさせるが、彼は予定通り収容所を脱走し、パリでレジスタンス組織の美しい娘レニー(キャロル・ローレ)と接し、計画の全貌を知らされた。パリ郊外のコロムビア・スタジアムの選手の控え室の真下から外部に通じるトンネルを掘り、ゲームの最中に全員脱走という作戦だ。翌日収容所に戻ったハッチは仲間に詳細を告げ、ゲームではロール・キーパーの任についた。パリのスタジアムは観衆で埋めつくされ、ゲームは開始された。白熱のゲームが展開され劣勢に立つ連合軍チーム。計画では、ハーフ・タイムで控え室に戻った時、全員脱走するということだったが、試合を続行させたいルイスたちは、途中で計画を無視し、試合に戻ってしまった。そして、見事逆点優勝。喜ぶ大観衆は、そのまま興奮してグラウンドに乗り出し、連合軍チームの選手たちを取りまき、そのまま外へと誘導するのだった。

今日は映画何の日?

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