「クジラ 極道の食卓」のストーリー

濁組組長・久慈雷蔵(松平健)は55歳で妻・久美子(秋本奈緒美)と別れ、一人で暮らし始める。それと同時に彼はかねてからの夢であった高校に通うことと、一食一食を大切に食卓に向かうことを決意する。組員たちに内緒で星和高校夜間部に途中入学した雷蔵は、隣の席になった本村咲子(岩佐真悠子)や番を張っていると豪語する良平(久保翔)と知り合う。雷蔵がヤクザの組長とは知らない良平は雷蔵を手下に使い、咲子は雷蔵の第二の恋人になると宣言、雷蔵をデートに誘うのだった。そんな中、昼間しか顔を出さなくなった組長に代わり、若頭の吉田(中村譲)を始めポンジ(土平ドンペイ)やノブ(世志男)、ナマ(辻岡正人)、チビロー(松浦祐也)、3の兄貴(真砂皓太)ら濁組組員が夜のシマを守っていた。ある日、雷蔵の元にマルハこと羽丸飛(斎藤工)が子分にしてほしいとやって来る。雷蔵は彼を追い払おうとするが、その時、良平の母親が亡くなったと咲子から連絡が入る。通夜に出席した雷蔵は、良平が母親の最後の弁当を食べてやれなかったことを後悔していると知り、お袋弁当を作ろうと考える。そこで雷蔵はマルハに、良いメニューを考えたら組に入れてやろうと約束するのだった。一方、濁組のシマを横取りしようと画策する牛田組の賭場には、市議会議員の鴨井(堀田眞三)やゼブラの組長(ダイアモンド☆ユカイ)の姿があった。ゼブラは牛田(大門正明)と手を組んで濁組を潰そうと企んでいた。そんなある日、夜間部が廃止されるかもしれないとの噂を耳にした雷蔵は、素性が明るみに出るのを覚悟で学校側に立ち向かっていく。その頃、マルハに隠された秘密が引き金になり、牛田とゼブラが暴走。遂に濁組対牛田組・ゼブラ組は、ヤクザの威信を賭けた直接対決の時を迎えるのであった……。