「少年軍兵士」のストーリー

浮浪者のスラッグは世界大戦の殊勲兵士だったが戦後仕事にあぶれて、フックにデリケイト・ドンという2人の相棒と一緒に貨物列車で悪事を働いていた。スラッグは以前隊長だったカートライトを訪れる途中、3人の子供が兵隊ごっこをしているのに出会い、その中の1人タッドは自分の実子であることが判った。タッドが軍人志望と知ったスラッグはその望みを叶えさせ度いと思ったが現在の自分の身の上を恥じて親子の名乗りはしなかった。その夜スラッグ等はカートライトの店を襲いバラバラになって貨物列車で逃走した。数日後タッドのもとには陸軍士官学校から入学許可の通知状が来た。それは無名の篤志家が授業料を支払ってくれたからであった。タッドは喜んで入学した。そこでは大戦当時の縁故で就職したスラッグが小使いとして働いていた。スラッグは飲酒癖が治らず醜態を演じようとしたがタッドの機知で救われた。士官学校観兵式の日タッドがラッパ手に選ばれたのでスラッグはラッパを夜も寝ずに磨いてやった。その時別れていた以前の相棒2人は盗みに襲って来た。物音に感づいたタッドは仲良しのスラッグまでが2人の泥棒と盗品を分けているのを見て飛びかかった。わが子の危急を見てスラッグも2人を敵として激しく闘った。スラッグはタッドをかばって悪漢の銃弾にたおれ、我が子に抱かれて息を引き取った。この男が実の父親とはタッドはついに知らなかったのである。