「小都会の女」のストーリー

ケイ・ブラナンはボストンの近くのカーヴァルという田舎町に育 った。カーヴァルはフットボール季節の土曜日毎に、試合見物に行く都人士の往来のにぎわうほかは、単調無事であった。ケイはこの単調さが堪えられず、何となく都会の灯に憧れていた。エールとハーバードとの対抗試合のあった夕、ボストンの富豪医師の息子ボッブ・デーキンの自動車にひかれようとしたのが縁で、ケイはボッブに誘われてロードハウスへ行き、飲んで踊った。ボッブは泥酔してケイをボストンへ連れていくと言い張り、その途中のある町で結婚しようと言い出した。ケイは拒んだが酔ったボッブは承知しない。単調な田舎町の生活に飽きているケイはふと結婚する気となり、治安判事の司会で結婚してしまった。二人は途上で自動車中で眠ってしまい、夜が明けるとボッブはすべて忘れていた。ケイから話を聞いて驚いたボッブは、離婚すればわけはない、と言い、ひとまずボストンの実家へ赴いた。ボッブは父業を継いで外科医師として将来を嘱望されており、プリシラという社交界の令嬢と婚約していた。彼とケイの結婚は新聞記者に嗅ぎつけられたので、すぐ離婚しては物議を醸しそうであった。そこで6ヵ月間名ばかりの夫婦生活をすることとなった。そしてプリシラは6ヵ月間ヨーロッパへ遊びに行き、帰ったら、ボッブはケイと離婚してプリシラと結婚する約束だ。6ヵ月間ボッブと起居を共にして、ケイは彼を秘かに愛するようになったがボッブは自分も彼女を愛していることを気づかなかった。プリシラが帰ってきたので、ケイは故郷のカーヴェルへ帰った。ケイがいなくなってボッブは初めて自分にはケイがどんなに必要か判った。彼はカーヴァルへケイを迎えに自動車を飛ばしたのだった。