「ハチミツとクローバー」のストーリー

手先は器用だが、人間関係は全く不器用な純朴青年・竹本(櫻井翔)。クールで優しい真山(加瀬亮)。天才的な才能を持ち、突然いなくなってはふらりと帰ってくる奇人・森田(伊勢谷友介)。彼らは貧乏だが、楽しい学生生活を送る美大生だ。ある日、花本先生の親戚のはぐみ(蒼井優)が入学してきた。可憐な容姿に似合わずダイナミックな絵を描くはぐみに、竹本は一目ぼれ。そして森田もまた、はぐみに恋をする。一方、真山はバイト先の建築デザイナー、理花に密かな想いを寄せる。亡き夫の影を追う理花への想いを止められない真山を見つめるのは、陶芸科に在籍の山田あゆみ(関めぐみ)だ。天才少女として学校では敬遠されがちなはぐだったが、竹本やあゆと出会い、少しずつなじんでいった。しかし、担当の幸田先生からオスロー国際ビエンナーレに向けて、自分の描きたい絵とは違う絵を描くよう言われて戸惑う。花本先生は心配しながらも、はぐに自分の好きなように描けばいい、とアドバイスする。作品作りに精を出すはぐに刺激され、自分も作品制作に打ち込む森田。一方、あゆは理花を尾行する真山の後を尾けてしまう。偶然にも3人でお茶をすることになり、あゆは真山の理花への想いを目の当たりにして深く傷つく。その一件以来、自分を避けるあゆに対して、真山は「他の男を好きになれ」と言ってしまう。告白する前にふられたあゆ。しかし真山もまた理花からクビを言いわたされ、あゆと同じ思いを味わうことに。そんな中、森田の個展が開催され、一躍マスコミの注目を浴びる森田だが、スランプに陥ったはぐを連れ出し、納得いかない自分の作品に火をつけて燃やす。竹本は先の見えない自分の将来と恋に悩んだ挙句、自転車で旅に出る。あゆは勇気を出して真山に告白し、真山にも理花へ告白するよう促す。不器用ながら彼らはそれぞれに成長し、旅から戻ってきた竹本は、はぐに自分の想いを伝えるのだった。