「三十八口径(1919)」のストーリー

モンタナに住む若き牧童オウスティン・ブラントの愛する女ローズメアリーは、ロイス・グリーアと云う男と駈落ちをしてしまったので、ブラントは幼なき姪のジョアンを対手に心淋しい日を送る。20年は早くも過ぎる。今は美しく育ったジョアンはブラントから掌中の珠の様に愛されて居た。カスターの町へ20年前駈落ちしたグリーアとローズメアリーは帰って来て酒場を開いた。この町へ東部の資本家ロバート・バートンとその息子フォードが来た。一夜ロバートが射殺されて居た。その前晩ブラントは彼と争論して居たので、息子のフォードは彼を疑った。グリーアとその一味の悪漢はフォードが犯人であると主張する。フォードが落馬して傷いた時ジョアンとブラントは彼を介抱した。ブラントが犯人でない事を知ったフォードは彼の力を借りて真犯人を捜索した。二人はバートンの傷口から出た弾丸が38口径なるを手懸りとしてグリーアの所持する拳銃がその口径である事を知った。グリアー一味はブラントの家を襲い、フォードを犯人として私刑に處せんとする。フォードの身が危急に迫った時ブラントはグリーアをしてバートンを殺した事を自白させた。フォードとジョアンの恋を見た恋を見たブラントの顔には淋しい笑みがあった。