「アトランチスの謎」のストーリー

アメリカ合衆国海軍の若いスキューバ・ダイバー(潜水要員)であるトム・フランクリン中佐(トム・ホリック)とジム・ポーター大尉(バー・デベニング)が、太平洋の沖合いの深海で、有名な原子力潜水艦ノーチラス号を発見した。内部をのぞくと、ビクトリア王朝時代の調度品に飾られた豪華な船室が見え、部屋には、1本の奇妙な氷柱があり、そこに1人の尊大な姿をした男が立っていた。男は、液体アンモニアに漬かって冷凍人間になっていたのだ。彼こそが、ノーチラス号の発明者であり所有者であるネモ艦長(ホセ・フェラー)だったのである。2人は艦内に入り、特殊な仕かけの氷柱を溶かし、仮死状態にあるネモ艦長を甦らせる。ネモ艦長は、ジブラルタル海峡の彼方に沈んだといわれる幻の楽園アトランチスを、一緒に探しに行こうと誘う。アトランチス探険に向かう途中で、彼らはネモ艦長の仇敵ウォルド・カニンガム教授(バージェス・メレディス)に出会う。教授は、精巧に作られた超未来的な潜水艦レーブン号の艦長だった。カニンガム教授はワシントンを壊滅させるという陰謀を企んでいたが、ネモ艦長と2人の海軍士官との戦いでレーブン号が被害を受け、企みはむなしく終わった。アトランチス探しを続ける3人の元に、アメリカ海軍からミンダナオ海溝での潜航作戦を援助するよう要請が飛び込む。その使命として極秘の放射能廃棄物を海底に埋めるため、彼らは3万6千フィートの深さの海溝に向かう。途中、ハワイで世界的な原子物理学者ロバート博士(メル・フェラー)と、助手ケード(リンダ・デイ・ジョージ)を乗艦させるが、ロバート博士は実はカニンガム教授に買収されており、ノーチラス号を破壊しようとしていた。しかしその企みもネモ艦長の前では空しく消え、クック博士は逆に捕虜となる。その頃カニンガム教授のレーブン号の修理が完全に終わり、再びノーチラス号を襲おうとする。探しつづけたアトランチスに着いたネモ艦長らは、チボール王(ホルスト・ブッフホルツ)に会い、協力を願い出て承諾を受ける。そしてレーブン号を滅ぼして、一路サンフランシスコへと進むのだった。