「マクダル パイナップルパン王子」のストーリー

マクダルの住む街では、明るい未来のための都市再開発が進み、古い建物がどんどん壊され、マクダルの通う春田花花幼稚園も取り壊しの対象になっていた。幼稚園の近所に住むマクダルの母親でシングルマザーのミセス・マクは、息子や自分の将来の安全確保のため、保険や金、米やちり紙を買いだめしている。しかし、ミセス・マクは息子の“貧乏ゆすり”に頭を悩めていた。マクダルの貧乏ゆすり改善に努める彼女は、今はいない夫マクビン、またの名を“パイナップルパン王子”の物語をマクダルに話し始める…。幼いパイナップルパン王子は、ある日偶然、宮殿から飛び出して旅に出る。彼は何のとりえも無い王子だった。旅の途中、迷子になった王子は、そのまま平凡かつ謙虚な男性として成長する。大人になった王子はコックとなり、若き日のミセス・マク=玉蓮と恋をする。幸せな結婚をしたはずのマクビンだったが、ある日、過去の自分に戻る事を決意し、ミセス・マクに手紙と一冊のノートを残して姿をくらましてしまう。そんな父親の話を聞いたマクダルの胸に、ある思いが湧き上がってくる。